BLOG

民法改正~債権者代位~

弁護士の佐藤です。

 

 

さて、本日も、民法改正に関するお話をしたいと思います。

 

本日は、債権者代位に関する改正点です。

 

まず、前提として、債権者代位とは、というところから話をしなければいけないと思うのですが、例えば、下請業者Aが、元請業者Bに対して債権を有している場合で、元請業者Bが下請業者Aに対して、債務の支払いをしていない状況があるとします。元請業者Bは、下請業者Aに対して、債務を支払わないのに、取引先Cに対して、債権を有しているにもかかわらず、その請求を取引先Cに対してしていない場合、下請業者Aは、なんで元請業者Bは請求をしないのだとイライラすることでしょう。

 

 

そこで、民法は債権者代位という制度をもうけました。

 

 

旧民法上では、423条に規定があり、

 

 

  1. 債権者は、自己の債権を保全するため、債務者に属する権利を行使することができる。ただし、債務者の一身に専属する権利は、この限りでない。
  2. 債権者は、その債権の期限が到来しない間は、裁判上の代位によらなければ、前項の権利を行使することができない。ただし、保存行為は、この限りでない。

 

 

として、上記の事例では、下請業者Aは、取引先Cに対して、元請業者Bの権利を行使することができることになります。

 

 

これを債権者代位といいます。

 

 

しかし、上記条文を読むと、債権者代位は、債権者が他人である債務者の財産管理に介入する制度であるにもかかわらず、現行法では、骨格を定めているのみで、具体的なルールは、例によって、判例によって形成されているという状況になっていました。

 

 

そこで、債務者や第三者の利益保護等に考慮しつつ、このルールの明文化を図るため、改正法では

 

 

・金銭債権を代位行使する場合には、債務者は自己への支払いなどを求めることができること

・債権者の権利行使後も被代位権利について債務者の処分は妨げられないこと

・債権者が訴えをもって代位行使するときは、債務者に訴訟告知をしなければいけないこと

 

 

の3点を、あらたに条文として設けられました。

 

因みに、訴訟告知とは、訴訟が提起されたことを利害関係のある第三者に告知する裁判上の手続をいいます。

 

 

というわけで、本日は、債権者代位に関するお話でございました。

 

今週もまだまだがんばります。

記事一覧