離婚問題6~養育費について~

Tulips

弁護士の佐藤です。

本日も離婚問題についてですが、前回は親権についてお話したので、今回は養育費について簡単にお話します。

養育費とは子供を監護、教育するのに必要な費用です。一般的にいえば、未成熟子が自立するまで要する費用で、衣食住に必要な経費、教育費、医療費などです。

離婚をして、子供と一緒に生活しなくなったとしても、一緒に生活していない親の子供に対する扶養義務がなくなるわけではありません。

では、養育費はどうやって決めるのでしょうか。

これは、基本的には、婚姻費用の場合と同じです。

まずは夫婦間で話し合いをし、決まれば、それに越したことはりません。そして、これも最初にお話しましたが、決まったことは、なるべく公正証書で書面に残しておくべきです。

そして、夫婦間での話し合いでまとまらない場合には、まず調停を申立、調停でも決まらなければ、審判や裁判で、最終的に裁判所が決めます。その際には、夫婦の収入や資力がどれくらいあるか等の事情を総合的に判断して決めます。

そして、養育費も婚姻費用の場合と同様、養育費の支払い時期は、養育費の請求をしたとき、すなわち、養育費を請求する調停を申し立てたときと考えるのが一般的といえます。

では、養育費はいつまで支払う必要があるのでしょうか。

これは、はっきりと決まった基準はありません。18歳までだったり、20歳や大学を卒業するまでだったりなど、様々で、両親の資力や学歴等によって変わります。

次に、これもたまに法律相談で聞く話ですが、離婚の際に、養育費の請求は放棄するという夫婦間の合意をしていた場合、養育費の請求は一切できなくなるのかという問題があります。

養育費は別れた夫婦の一方が他方の生活のために支払うものではなく、あくまでも子供のために支払うものであるため、夫婦間での合意が絶対に拘束力をもつわけではありません。したがって、養育費を請求すべく調停を申し立てることは可能ですが、夫婦間での合意をまったく尊重しないわけにもいかないため、養育費をもらうためには、養育費の支払いがないことが子供にとって著しく不利益であったり、離婚後に事情がかわったという場合にもらえることになると考えられています。

次に、養育費の金額を合意しておきながら、その後、減額や増額の請求はできるのかという問題があります。

結論から言えば、最初に養育費の放棄をした事例と同様に、調停を申し立てることはできます。そして、養育費の増額が認められる事情としては、子供の入学や進学に伴う費用、病気や怪我による出費、受け取る側の親の収入の減少等があげられ、減額の事情としては、支払う側の親の収入の減少や受け取る側の収入の増額などが挙げられます。

なお、受け取る側が、再婚した場合、再婚だけをとって減額が認められるわけではありませんが、再婚相手が子供と養子縁組をした場合には、再婚相手も子供の扶養義務が生じるため、減額が認められやすくなります。

養育費が不払いになった場合の手続としては、婚姻費用の場合と同様に考えてください。

法律相談を受けると、やはり不払いになってこられる相談者の方が多いです。支払う側の事情も色々あるのでしょうが、養育費はあくまでも子供に支払う金銭であり、支払う側の身勝手さを感じることもあります。

また、離婚時に書面を交わしていないという事案も多く見受けられます。

親権の話と同様、離婚時はどうしても夫婦間で感情的になってしまうのは仕方がないのでしょうが、今一度子供の成長のため、冷静に、話し合いを進めてもらえたらと思います。

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