運行供用者の責任

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弁護士の佐藤です。

 

3月も終わりですが、なかなか春の陽気といった暖かさがやってこないですね。

 

例年なら桜も咲いている頃だし、今年は暖冬だったので、早く桜が咲くのではないかと思っておりましたが。

 

 

満開の桜が待ち遠しいです。

 

ところで、桜と言えば、みなさんそれぞれ好きな桜スポットがあるのかどうかしりませんが、わたしは、裁判所前の駿府公園入り口に咲く大きな桜の木が大好きです。

 

 

で、本日のちょこっとした法律話ですが、運行供用者の責任についてごくごく簡単にお話します。

 

交通事故が起きた場合、事故によって生じた損害を賠償する責任を負うのは当然加害者車両を運転していた者です。

 

しかし、それだけだと、加害者に資力がないとか、無保険の場合、賠償がなされないということもあります。

 

そこで、できた規定が、運行供用者の責任というものです。

 

自動者損害賠償保障法第3条は

 

自己のために自動車を運行の用に供する者は、その運行によつて他人の生命又は身体を害したときは、これによつて生じた損害を賠償する責に任ずる。ただし、自己及び運転者が自動車の運行に関し注意を怠らなかつたこと、被害者又は運転者以外の第三者に故意又は過失があつたこと並びに自動車に構造上の欠陥又は機能の障害がなかつたことを証明したときは、この限りでない。

 

と規定されています。

 

ここで、運行供用者とは、最高裁では、「自動車の使用についての支配権を有し,かつ,その使用により享受する利益が自己に帰属する者を意味する」と定義づけられています(最高裁昭和43年9月24日判決)。

 

すなわち、実際の交通事故の加害者ではなくても、上記運行供用者に該当すれば原則的に損害賠償の責任を負うとし、例外的に、自己及び運転者が自動車の運行に関し注意を怠らなかつたこと、被害者又は運転者以外の第三者に故意又は過失があつたこと並びに自動車に構造上の欠陥又は機能の障害がなかつたことを証明したときは、この限りでない。として、被害者の立証責任の負担を軽減しているのです。

 

因みに、条文にもあるように運行供用者の責任は、人身に限られ、物損だけの場合にはつかえませんのでご注意を。

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