財産開示手続

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弁護士の佐藤です。

 

今週もはじまりました。

 

年度末です。

 

昨日、愛犬の散歩で城北公園にいってきたのですが、桜は6,7分咲きといったところでしょうか。

 

が、本日、裁判所にいったら、裁判所前の桜がほぼ満開でございました。今週が見頃でしょうねえ。

 

静岡にも沢山の桜の名所がありますが、わたくしは、裁判所前のお堀入り口の桜が一番好きです。

 

毎年、4月の第一土曜日は、各種委員会といって、県内の弁護士が一同に弁護士会に集まり、新しい年度の委員会の委員長や一年間の予定を決めたりするのですが、ちょうど、毎年その桜が満開の時期で、毎年見てきたからか、新年度に向け、わくわくする気持ちになるからです。

 

とはいえ、今年の各種委員会は、4月7日。完全に散っているでしょうねえ。

 

 

 

ところで、本日、顔面をゴルフクラブで殴られ重傷をおった俳優さんのデイリースポーツの記事で、

 

「椿は左頬骨粉砕骨折など重症を負いながらも、手術などを経て何とか昨年舞台に復帰できるまでに回復。だが裁判は加害者側が正当防衛を主張したことで、半年以上もかかるなど、思いの外時間がかかった。結局裁判は、加害者側に懲役3年、執行猶予5年の判決が下ったが、椿側は治療費の一部こそ加害者側の一時金でまかなったものの、顔の傷を目立たなくする手術など、慰謝料を求める民事裁判を起こす予定だったという。だが民事裁判を起こすと相手側に話をした際『とりあえず今、お金がないから』と言われ、今月に入って弁護士側に再度現状を確認したところ『相手の態度が開き直っている感じ』になってきていると明かした。『最初の裁判の時の態度が、大股広げてあっけらかんとした態度で、それが脳裏に浮かんで来ちゃって』と、相手側の態度に怒りをにじませた。その後も相手側は話し合いに応じる姿勢は見せていないといい『民事裁判を起こすのは簡単で判決も勝訴になるのは確実だけど、相手側が出廷とかしてこなかったり、そういうことやられると、弁護士費用かさんだり、裁判費用もかさむ』と困り顔。このままでは泣き寝入りせざるを得なくなる厳しい状況であることも明かした。」

 

とのこと。

 

前にもお話したかもしれませんが、相手方に資力がない、ないし、財産を隠しているなどの場合、記事記載のとおり、勝訴判決をえても、判決がかみ切れになってしまうことはあり、代理人としても、歯痒い思いをしたことは何度かあります。

 

もっとも、裁判手続上、財産開示請求というものがあり、今回は、この財産開示請求という手続を簡単に説明したいと思います。

 

 

財産開示手続きとは、文字通り、債務者が所有する財産を開示してもらう手続きです。

 

まず、財産開示手続きの申立要件は、①金銭債権の債権者であること、②執行文が付与された債務名義を取得していること、③強制執行を行ったが回収できなかった、または強制執行しても回収の見込みがない状態であることとなります。

 

ここで、債務名義とは、確定した判決や、和解調書といったものになります。

 

この財産開示請求は、当然、裁判所に申立をすることからはじまります。申立が受理されると、裁判所から大体1ヶ月後に財産開示期日が指定されます。

 

債務者は、財産目録を開示期日の10日前までに提出しなければならず、当日は、債務者が虚偽の発言をしないことを宣誓した上で、財産に関する陳述をし、債権者は債務者へ質問することができるのです。

 

この手続の実効性ですが、債務者としては、出頭拒否、宣誓拒否、開示拒否、虚偽開示が禁止されるため、この4つの項目の内、どれかを破った場合には、罰則として30万円以下の過料が課されるため、それなりに効果があるといえるのでしょう。

 

 

もっとも、この手続は、当然ですが、財産がまったくない債務者の場合には、正直意味がありません。

 

この手続が有効となり得る事案は、例えば、判決で負けていて、なおかつ預貯金など財産があるのに言わない、隠しているといった事案になるのかと思いますし、さらには、この手続の中で、和解交渉ができるメリットというのもありうるかといえます。

 

 

とはいえ、やはり、上記事案は、どちらかといえば、レアな方なので、泣き寝入り事案を少なくするためにも、財産開示に関する法整備は、急務といえます。

 

 

というわけで、長々と書いてしまいましたが、今週も気合をいれてがんばります。 

 

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