誤認逮捕に対する補償

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弁護士の佐藤です。

 

さて、昨日のTBSニュースで、

 

「インターネット上でコンサートチケットを譲るとうその書き込みをし、現金をだまし取ったとして、徳島県警に逮捕された21歳の女性が誤認逮捕だったことがわかり徳島県警は謝罪しました。」

 

という誤認逮捕のニュースがありました。

 

 

誤認逮捕や冤罪事件ほど人の人生をむちゃくちゃにするものはなく、捜査機関は、十分に誤認逮捕にいたった経緯を検証し、反省してもらいたいものです。

 

当然、誤認逮捕の被害にあった人の救済は、正直なにもなく、お金で解決できるものではないのは当然なのですが、最低限、金銭による補償は必要であります。

 

この点、起訴された後に無罪の裁判を受けた者は、刑事補償法により、抑留又は拘禁による補償を請求することができます。

 

他方、被疑者として逮捕されたものの、今回のように誤認逮捕で釈放された場合、この場合には、刑事補償法ではなく、被疑者補償規程(法務省訓令)によって、一定の場合に、補償が行われます。

被疑者補償規程は法務省の訓令という内部規定であり、検察官により、罪を犯さなかったと認めるに足りる十分な事由があるかどうかを判断した上で決定されます。

被疑者補償を受けるためには、抑留や拘禁されたが不起訴処分になった者のうち、①「罪とならず」又は 「嫌疑なし」の不起訴裁定主文、②①以外の場合で、その者が罪を犯さなかったと認めるに足りる十分な事由があるとき

の要件を満たし、補償の申出をすることが必要です。

補償される金額は、拘束された期間の1日あたり、1,000円以上12,500円以下となります。 一定の事情により、補償の一部又は全部がされない場合があります(被疑者補償規程第4条の3)。

今回の場合には、明らかに誤認逮捕であったことから、補償を受けられることになるのでしょうが、通常、被疑者段階で、無罪を主張し、バチバチ検事争った結果、嫌疑不十分で起訴されなかったという場合でも、あまり補償を受けられるということはないという印象があります。

 

 

これも十分問題があると思っていて、その裁定を検事がやることに疑問があり、第三者機関を設置するなどの改善が必要ではないかと思っています。

 

 

ところで、上記手続以外の被害者救済というと、裁判による損害賠償請求というのが考えられますが、よっぽど警察の捜査が杜撰であったという事件でないと認められないと思います。

 

 

いずれにしても、逮捕勾留という強制力は、もっと慎重にならなければならないわけで、冒頭にもいいましたが、誤認逮捕を今後防ぐためにも、その過程をしっかり検証することが最低限必要でしょう。

 

 

というわけで、長々お話してしまいましたが、今週はまだまだあります。

 

気合いを入れてがんばります。

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