相続法改正~遺言執行者~

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弁護士の佐藤です。

 

さて、本日も相続法の改正点についてお話をしたいと思うのですが、本日も遺言に関するお話です。

 

 

遺言を作成する際の一つのポイントとして、遺言執行者を指定するかどうかという点があります。

 

 

簡単に言ってしまえば、遺言執行者を指定しておけば、遺言に沿った相続手続が遺言執行者一人でできるため、スムーズに遺言の記載内容の実現が可能になるといえます。

 

 

しかし、この遺言執行者、民法上に規定はあるものの、その権限や地位については不明確な点が多いことが指摘されておりました。

 

そこで、今回の改正によって、遺言執行者の地位や権限が明文化される形となりました。

 

まず、遺言執行者の地位についてですが、遺言執行者は、遺言の内容を実現するための権利義務があることを明示し、遺言執行者がその権限内において遺言執行者であることを示してした行為は相続人に対し直接にその効力を生じるとの規定ができました。

 

これによって、これによって、遺言執行者は相続人の利益のためではなく、遺言者の遺志を実現するために任務を行うことが明文化されたものといえます。

 

現行では、遺言執行者がその任務を開始したことについて、相続人にその旨の通知するかどうかについては条文がなく、例えば、遺言によって不利益を受ける相続人にとって、遺言書の存在を知らないまま、手続が進められ、後々トラブルが発生することが少なくありませんでした。

 

そこで、今回の改正では、遺言執行者は、その任務を開始したときは、遅滞なく、遺言の内容を相続人に通知しなければならないという条文が新設されました。

 

 

続いて、遺言執行者に権限については、これまで明文がなかったものの、 特定財産承継遺言がされた場合、対抗要件(登記申請)を具備させることが遺言執行者の権限とされたり、預貯金債権について特定財産承継遺言がされた場合、遺言で別の意思表示をしたときを除き、遺言執行者に預貯金の払戻しや解約の申入れ払戻し権限があることが明確にされました。

 

 

最後に、改正前の民法では、遺言執行者は、やむ得ない事由がなければ、第三者にその任務を行わせることができなかったところ、遺言執行者に任務は、遺言書の内容によっては、広範囲に及ぶことがあり、また、専門家に任せる方が早いこともあります。

 

そこで、今回の改正では、遺言執行者は、自由に復任を選ぶことが可能となりました。

 

 

以上、本日は遺言執行者に関する改正点のお話でございました。

 

大型連休明けの今週も、気づけばあと一日半。

 

なんとかがんばってのりきりましょう。

 

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