相続法改正~仮払制度①~

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弁護士の佐藤です。

 

木曜日です。

 

来週末から10連休ということで、正直、打ち合わせ、起案など、バタバタしております。

 

令和元年はめでたいのですが、10連休は、ちと辛いかもしれません・・・。

 

 

で、本日も相続法改正についてのお話をしたいのですが、本日は仮払い制度の新設について簡単に説明したいと思います。

 

 

現行法では、相続において、被相続人の預貯金については、遺産分割の対象となり、遺産分割が終了するまで、もしくは、相続人全員の同意がない限り、相続人単独での払戻しはできません。

 

 

しかし、そうすると、相続人の一人が、被相続人の財産を頼りに生活してきた場合だとか、葬儀費用が出せない等の不都合が生じることがありました。

 

 

そこで、今回の相続法の改正で、相続人単独での預貯金の仮払いの制度が新設されることとなりました。

 

その手続としては、2つあるのですが、今回のその一つで、金融機関の窓口で直接仮払いを受ける方法についてお話します。

 

この手続をするメリットは、裁判所を通さないため、経済的にもそれほどお金をかけずにできるし、時間もそれほどかからないという点にあるのですが、仮払いの制度ができた趣旨が、当面の生活費や葬儀費用の支出ということにある以上、仮払いで出せる金銭には上限が設けられています。

 

 

上限額は、まず、

 

相続開始時の預貯金債権の額×3分の1×仮払いを求める相続人の法定相続分

 

 

ということになっております。

 

 

例えば、被相続人の預貯金が、3000万円、相続人が妻と子2人の場合で、子が仮払いを求める場合は、3000万円×3分の1×4分の1(子供の法定相続分)=250万円となります。

 

 

しかし、ここでさらに上限があり、改正法では、「金融機関ごと(複数の口座がある場合は合算)の上限金額」を省令で定めることとしており、その上限額を150万円とする法務省令案が公表されているため、上記の事案では、250万円ではなく、150万円が上限となります。

 

 

もっとも、上記案は、一つの金融機関ごとに150万円を上限としていることから、A金融機関に3000万円、B金融機関にも3000万円の預貯金が上記被相続人にあった場合、子一人は、A金融機関から150万円、B金融機関からも150万円の仮払いを受けることが可能となります。

 

当然ですが、仮払いを受けた人は、遺産分割の際に相続分から差し引かれることになります。

 

というわけで、本日は、仮払いのお話でした。

 

午後も気合いをいれてがんばります。

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