盗品等関与罪2

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弁護士の佐藤です。

 

本日もあまり体調がよろしくありませぬ・・・。

 

今週末まで裁判の期日等があまり入っていないのが救いでございます。

 

さて、本日も刑法に関する判例のうち、盗品関与罪に関する判例をご紹介したいと思うのですが、例えば、窃盗の犯人が盗んできた物を分解したり、加工したりして別の物として譲渡とした販売した場合に、この盗品関与罪は成立するのでしょうか。

 

ちなみに、民法246条は、

  1. 他人の動産に工作を加えた者(以下この条において「加工者」という。)があるときは、その加工物の所有権は、材料の所有者に帰属する。ただし、工作によって生じた価格が材料の価格を著しく超えるときは、加工者がその加工物の所有権を取得する。
  2. 前項に規定する場合において、加工者が材料の一部を供したときは、その価格に工作によって生じた価格を加えたものが他人の材料の価格を超えるときに限り、加工者がその加工物の所有権を取得する。

と規定しています。

 

そして、判例の事案は、被告人がAなる当時十六年の少年が窃取して来た中古婦人用二六吋自転車一台の車輪二個(タイヤーチウブ附)及び「サドル」を取外しこれらを同人の持参した男子用自転車の車体に組替え取付けて男子用に変更せしめてこれをBに代金四千円にて売却する斡旋をして賍物の牙保をしたというものです。

 

この点、昭和24年10月20日最高裁判所判決は、

 

「判示のごとく組替え取付けて男子用に変更したからといつて両者は原形のまま容易に分離し得ること明らかであるから、これを以て両者が分離することできない状態において附合したともいえないし、また、もとより所論のように婦人用自転車の車輪及び『サドル』を用いてAの男子用自転車の車体に工作を加えたものともいうことはできない。されば中古婦人用自転車の所有者たる窃盗の被害者は、依然としてその車輪及び『サドル』に対する所有権を失うべき理由はなく、従つて、その賍物性を有するものであること明白であるから、原判決には所論の違法は認められない。」

 

としました。

 

上記のとおり、民法と刑法で異なる判断がなされることはよくあることですが、上記判例以外にも、単にもとの物の原形を変更したにすぎない場合には、加工の程度にかかわらず贓物性を肯定しているようです。

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