盗品等関与罪

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弁護士の佐藤です。

 

昨日も夜雨が振りだすなど不安定な天気でしたが、今日は天気が良さそうですね。

 

 

さて、本日は、再び刑法に関する判例をご紹介したいと思いますが、本日は、盗品等関与罪に関する判例をご紹介したいと思います。

盗品等関与罪とは、刑法第39章「盗品等に関する罪」に規定されている犯罪の総称をいい、盗品その他財産に対する罪に当たる行為によって領得された物(盗品等)の譲受け、運搬、保管、有償処分のあっせん行為が処罰の対象となります。例えば、盗品であることを知りつつ買い取った場合や、盗品の売買契約をあっせんした場合などといいます。

 

刑法256条に規定があり、刑法256条は、

  1. 盗品その他財産に対する罪に当たる行為によって領得された物を無償で譲り受けた者は、3年以下の懲役に処する。
  2. 前項に規定する物を運搬し、保管し、若しくは有償で譲り受け、又はその有償の処分のあっせんをした者は、10年以下の懲役及び50万円以下の罰金に処する。

として、第1項が盗品等無償譲受罪、第2項が盗品等運搬罪、盗品等保管罪、盗品等有償譲受罪、盗品等有償処分あっせん罪について定めています。

なお、1995年の刑法改正(現代語化)前は、贓物罪(ぞうぶつざい)と呼ばれていましたが、現代語化するに当たり適当な言葉がなかったため、「盗品等」とよばれるようになりました。

 

そして、本日ご紹介する判例で問題となった事案は、被告人が、賍物であることを知らずに窃盗犯人から物品を預り保管中、それが賍物であることを知るに至った場合にも、盗品等関与罪が成立するかと言う問題です。

 

この点、一審は、被告人が、賍物であることを知らずに窃盗犯人から物品を預り保管中、それが賍物であることを知るに至つたのに、なおも本犯のため保管を継続したという事実を認定したうえ、知情を生じた時点から賍物寄蔵罪が成立する、と判示し、二審も、賍物の返還が不能である場合、又は賍品につき質権など賍品を留置し得る権利が生じた場合を除いては、右の行為は、賍物寄蔵罪を構成する、と判示し、知情が生じる前の保管行為についても客観的には賍物寄蔵の外形的事実は存在しているのであるから、知情が生じた結果犯罪が成立するのは当然である、と説示しました。

 

そして、昭和50年6月12日最高裁判決も、

 

「所論に鑑み職権で判断するに、賍物であることを知らずに物品の保管を開始した後、賍物であることを知るに至つたのに、なおも本犯のためにその保管を継続するときは、賍物の寄蔵にあたるものというべきであり、原判決に法令違反はない。」

 

として、上告を棄却しています。

 

これは、本犯のために賍物の保管することにより、被害者の物への追求が困難となり、かつ、盗犯が助長される点に、その処罰理由があり、占有移転行為に重点があるわけではなく、本犯のために保管をすることが寄蔵にあたり、保管の開始後に知情を生じて保管を継続した場合も、寄蔵にあたると言ってよく、通説も同様の見解にたっています。

 

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