消費者問題6~肖像権について~

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弁護士の佐藤です。

SNSなどの利用率があがったせいか、最近、無断で自分の写真を掲載されたというような問題をよく耳にします。そこで、本日は、肖像権というものについてお話しようと思います。

肖像権とは、人がみだりに自己の容貌などを撮影されないこと及び自己の容貌等を撮影された写真をみだりに公表されないという権利をいいます。

最高裁判例でも、肖像権という言葉は明確にいっていないものの、上記権利を認めています。

この場合の取りうる法的手段としては、精神的損害を被ったという損害賠償請求、謝罪広告の回復処分、掲載をやめるように請求する差し止め請求というものが考えられます。

もっとも、写真を無断で撮られた、無断で掲載されたというすべての場合において、損害賠償請求が認められているわけではありません。

この点においては、最高裁が「人の容ぼう等の撮影が正当な取材行為等として許されるべき場合もあるのであって,ある者の容ぼう等をその承諾なく撮影することが不法行為法上違法となるかどうかは,被撮影者の社会的地位,撮影された被撮影者の活動内容,撮影の場所,撮影の目的,撮影の態様,撮影の必要性等を総合考慮して,被撮影者の上記人格的利益の侵害が社会生活上受忍の限度を超えるものといえるかどうかを判断して決すべきである。」としています(最高裁平成17年11月10日判決)。

上記の判例は、マスコミによる取材行為をもとにするものですが、上記基準は、取材行為以外の写真の掲載にも当てはまるといえるでしょう。

したがって、フェイスブックなどのソーシャルネットワークサービスにおいて、単純に仲良く写っているという写真を無断で掲載されたというだけでは、損害賠償請求は難しいということになるでしょうが、掲載された写真の内容や誰がどのように閲覧できるかなどの事情によっては、損害賠償請求の対象になりうるといえます。

前回の発信者情報開示請求の場合と同様、今後も、媒体の多様化などにより、侵害行為の多様化や市民の権利意識も多様化していくことになるでしょう。

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