消費者問題2~クレジットカードの不正使用について~

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弁護士の佐藤です。

本日も前回に続き、消費者問題についてですが、本日は、クレジットカードに関する問題について簡単にお話したいと思います。

クレジットカード取引とは、カードを発行する信販会社、カード会員、加盟店の三者間で行われるとりひきで、カード会員が加盟店から商品を購入すると、信販会社が商品代金を加盟店に立替払いし、その後、信販会社がカード会員に対して立替払いの支払を求めるという仕組みになっています。

では、このクレジットカードが他人、例えば、自分以外の家族に不正に使用されてしまった場合、カード会員はその責任を負う、つまり、信販会社からの支払請求に応じなければいけないのでしょうか?

通常、カードの会員規約には、カード会員が第三者にカードを貸与することが禁止されており、また、カード会員の家族等による不正使用の場合にカード会員が責任を負う旨の規定がおかれています。

そこで、このような規定がそもそも有効なのかが問題になります。

この点、判例は、会員と密接な関係にある者の使用については、それ以外の第三者による使用と区別して、会員により重い責任を課してみ不当とはいえず、当該規定が公序良俗に違反するとはいえない等としてその有効性を認めています。

また、このような事案でよく取り上げられる下級審判例があります。

長崎地裁佐世保支部平成20年4月24日判決では、カード会員の家族(子)による不正使用がなされ、カード会員規約に、家族等による不正使用の場合にはカード会員が責任を負うものとし、信販会社による補填の対象外とする規定が置かれた事案で、上記補償規定により、家族等の不正使用の場合に、カード会員の帰責性を問うことなくカード会員に支払責任を負担させるのは自己責任原則に照らして問題があるうえ、当事者の合理的意思にも反するとして、本件補償規定によってもカード会員が自己の無重過失を主張して、信販会社から損害の填補を受けることを認めるべきであるとしています。

つまり、無重過失の立証をカード会員に負わせているわけですが、要はどれだけカードを厳重に管理していたかということを立証しなければいけません。

カードの不正使用の事案は、やはり家族内でのものが多いと思います。

簡単に買い物ができてしまうクレジットカードの利便性と危険性をもう一度考えるべきといえるでしょう。

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