消費者問題13~キャンセル料の問題について~

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弁護士の佐藤です。

今日は、キャンセル料に関する問題についてお話したいと思います。

通常、レストランの予約や宿泊の予約をしたが、その後都合がつかなくなり予約をキャンセルした場合、キャンセル料を支払わなければならないのでしょうか?また、払わなければいけないとして、どこまで払わなければいけないのでしょうか?

お客さんが、お店(または旅館など)に対し、予約を申し込み、お店側が、承諾した場合、お客さんとお店との間では契約が成立したと考えられます。

お店としては、これにより、準備にとりかかります。それにも関わらず、お客さんがキャンセルとするということは、法律上、契約に基づく義務(つまり、お店にいくということ)を履行しなかったことになり、お店としてはお客さんに対し、債務不履行に基づく損害賠償を請求することができます。これは、民法415条に基づくものです。

ここで、レストランを例に考えます。

レストランが予約を承る際、キャンセル料の説明、つまり、キャンセルした場合には、キャンセル料をいただきますと言った場合、法律上は損害賠償の予定(民法420条1項)があったとして、お店としては、損害の立証をせずに、損害賠償請求をすることができます。

しかし、お店とお客さんとの契約は、通常事業者と消費者との契約になるため、消費者契約法が適用されることになります。消費者契約法第9条第1号では、損害賠償額を予定した合意は、当該事業者に生ずべき平均的な損害を超える部分は無効とされているため、あまりに高額なキャンセル料を請求することはできません。

もっとも、レストランの予約の際には、キャンセル料の説明までなされないのが一般的といえるでしょう。

しかし、この場合でも、お店としては、損害賠償請求をすることができないというわけではありません。

この場合は、通常生ずべき損害(民法416条1項)についてとなります。

通常生ずべき損害とは、レストランで言えば、メニューが固定されており、例え、予約したお客さんのために仕入れた材料があったとしても、他に流用することも可能です。したがって、仕入れたもの、流用したものの代金を控除した金額が、通常生ずべき損害といえ、この場合は、お店に損害を立証する責任があります。

上記考えは、レストランだけでなく、旅館などの宿泊のキャンセルの場合にも、同様に考えられます。

しかし、旅館にしても、レストランにしても、客商売であるため、実際そこまでするかという問題もあるため、請求されないケースも多々あるのではないでしょうか。

お客さんにしても、一定に常識あるマナーが必要でしょうね。

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