民法51~民法419条(金銭債務の特則)~

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弁護士の佐藤です。

 

さて、本日も民法についてですが、これまで債務不履行に基づく損害賠償について話をしてきました。本日は、その特則についてです。

 

民法419条は、

 

  1. 金銭の給付を目的とする債務の不履行については、その損害賠償の額は、法定利率によって定める。ただし、約定利率が法定利率を超えるときは、約定利率による。
  2. 前項の損害賠償については、債権者は、損害の証明をすることを要しない。
  3. 第一項の損害賠償については、債務者は、不可抗力をもって抗弁とすることができない。

と規定しています。

 

これは、金銭債務の不履行に関し、要件、効果の両面で特則をもうけたものです。金銭には万能的作用があり、かつ、極度の融通性、普遍性という特性があることに基づくものです。

 

この場合、債務者の帰責事由は問題とならず、債務者の不可抗力によって遅滞したことを証明しても、責任を免れません。

 

次に、債権者は、損害の証明をする必要もありません。

 

この場合、履行不能は認められず、履行遅滞のみがあるにすぎません。

 

効果としては、損害賠償額は、法定利率によるものを原則とし、これより高い約定利率が定められている時は約定利率によることになります。

 

賠償額は上記の範囲に確定され、現実に生じた損害がそれと異なることが証明されても増減されません。

 

ただし、法律に別段の定めがあるとき(647条等)、当事者間で遅滞賠償の予定(420条)があるときは、それに従うことになります。

 

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