民法47~民法415条(債務不履行に基づく損害賠償請求)③~

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弁護士の佐藤です。

 

さて、本日も前回同様、民法415条、債務不履行に基づく損害賠償請求についてです。

 

今回は、債務不履行の効果についてお話します。

 

まずは、履行遅滞の効果ですが、遅延賠償(遅延によって生じた損害の賠償)を本来の請求とともに求めることができます。また、一定の期間を定めて催告し、期間徒過の後は、解除なくして填補賠償(履行に代わる損害の賠償)を請求することもできます。

 

さらに、遅滞後は、不可抗力による損害についても責任を負います。

 

契約から生じた債務については、契約解除権(民法541条)が生じます。

 

次に履行不能です。

 

履行不能とは、債権成立のときに可能であってその後に不能となること(後発的不能)です。不能かどうかの判断は、社会の取引観念にしたがってなされます。不動産の二重譲渡において売主が目的物を第三者に譲渡し移転登記をすませた場合は、原則として直ちに履行不能となります。

 

次に、履行期に給付することが不能であることあ確実となれば、履行期の到来を待つまでもなく不能となり、履行期が徒過した後に不能となったときも、このときから履行不能となります。

 

履行不能の効果としては、目的物の給付義務は消滅し、目的物に代わる損害の賠償を請求することになります。また、契約から生じた債務については、契約解除権が生じます。

 

解除しないでも填補賠償を求めることができますが、その場合には、事故の債務を免れることができません。

 

給付の一部が不能な場合には、その給付が不可分であるか、あるいは、可分であるが、可能な部分のみでは債権の目的を達し得ないときは、債権者は残部の受領を拒絶して全部に該当する填補賠償を請求することができますが、そうでないかぎり、不能の部分に該当する填補賠償を請求することができるにとどまります。

 

例えば、火災保険など、履行不能を生じさせたのと同一の事由によって債務者が履行の目的物の代償と考えられる利益を得る場合、公平の見地から債務者に対し、債権者はその利益を償還するよう請求することができます。これを代償請求権といいます【最高裁昭和41年12月23日判決参照】。

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