民法45~民法415条(債務不履行に基づく損害賠償請求)②~

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弁護士の佐藤です。

 

さて、前回は、債務不履行に基づく損害賠償請求について、履行補助者の故意過失までお話しました。

 

今回は、前回の続き、履行代行者の故意、過失についてです。

 

まず、明文上、履行代行者を使用しえないとされる場合、民法104条、625条2項、658条1項、1016条1項)に履行代行者を用いたときは、そのことがすでに債務不履行であるといえ、履行代行者の故意、過失の有無にかかわらず債務者本人は責任を免れません。

 

次に、明文上、積極的に履行代行者の使用を許される場合、民法106条、104条、625条、658条1項、1016条1項などの場合には、明文のあるなしにかかわらず、債務者は履行代行者の選任、監督に過失があった場合だけ責任を負うとされています。

 

さらに、上記2パターン以外で給付の性質上、履行代行者を使用しても差し支えないと言う場合、履行補助者の場合と同様に履行代行者の故意、過失につき、常に責任を負います。

 

最後に、履行補助者、債務者が契約上の権利を享受する場合(賃借人が賃借物を使用収益する場合)にも、以上の標準は適用されます。したがって、賃借人は、同居の家族、来客などの故意過失につても責任を負います(最高裁昭和35年6月21日判決参照)。

 

では、承諾ある転借人の過失について賃借人が責任を負うのかどうかについてですが、判例は、これを肯定しています、ただし、古い判例です。

 

なお、債務者が履行補助者の故意過失について責任を負うのは、債務の履行についての故意過失から生ずる損害であり、単に履行に際しての故意過失ある行為(例えばい、窃盗)にはおよびません。

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