民法44~民法415条(債務不履行に基づく損害賠償請求)①~

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弁護士の佐藤です。

 

さて、本日は、実務上でもっとも多く使う条文といっていい、民法415条についてです、

民法415条は、債務不履行に基づく損害賠償請求を定めた規定です。

 

民法415条は、

債務者がその債務の本旨に従った履行をしないときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。債務者の責めに帰すべき事由によって履行をすることができなくなったときも、同様とする。

と規定されています。

 

債務不履行の場合、金銭賠償を原則とするため(民法417条参照)、強制履行、解除に優る軽易かつ有力な債権者救済手段です。

 

債務不履行とは、債務者が正当な理由がないのに債務の本旨に従った給付をしないことをいいます。この場合、債権者は、本来の給付に代わる損害の賠償、または本来の給付とともにする損害の賠償を請求することができます。債務不履行の態様としては、三つあります。

 

一つは、履行遅滞。履行が可能であるのにもかかわらず、期限と徒過して履行しないことです。

 

次に、履行不能。履行が不能なために履行しないことです。

 

最後に、不完全履行。不完全な給付をしたことをいいます。

 

債務不履行の要件としては、債務の本旨に従った履行がないことのほかに、債務者の帰責事由があること、債務の不履行が違法であることが必要です。責めに帰すべき事由とは、債務者の故意、過失、または信義則上これと同視すべき事由をいいます。また、帰責事由の前提として、責任能力も必要とされています。

 

信義則上債務者の故意、過失と同視される事由となるかの問題として、履行補助者の故意、過失という問題があります。

 

履行補助者とは、債務者が債務の履行のために使用する者のことをいいます。履行補助者の中でも、債務者の手足をする者と債務者に代わって履行の全部を引き受ける者(履行代行者)とがあります。

 

手足として使用される者の故意過失については、債務者は常に責任を負います。

 

では、履行代行者はどうでしょうか。この点に関しては、長くなりますので、次回に持ち越したいと思います。

 

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