民法43~民法413条(債権者の受領遅滞)~

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弁護士の佐藤です。

さて、前回は債務者の履行遅滞についてお話しましたが、今回は債権者の受領遅滞についてです。民法413条に規定があります。

民法413条は、

債権者が債務の履行を受けることを拒み、又は受けることができないときは、その債権者は、履行の提供があった時から遅滞の責任を負う。

と規定されています。

受領遅滞の制度は、債務者が債務の本旨に従った履行の提供をなしたにもかかわらず、債権者が必要な協力行為をしないことによって債務が消滅しない場合に、一定の範囲で債務者を保護するものです。

弁済の受領とは、債権者の協力なしでは完了しえない給付について、債権者のなすべき挙力行為をいいます。受領遅滞とは、債権者がこのような協力行為をしないために、弁済が遅滞した状態になることをいいます。

受領遅滞の法的性質については、学説が別れており、ここでは学説の紹介は割愛しますが、判例通説は、法定責任説という説をとっており、債権者の受領義務は認めず、受領遅滞の性質は、公平の観点から信義則上認められた法定責任であるとされています。

受領遅滞の要件としては、弁済の提供があったこと、債権者が債務者の提供を拒み、または受領することができないことです。

受領遅滞の効果としては、まず、債務者は、以後、債務不履行の責任を負いません(民法492条参照)。

次に、約定利息は、その発生を止めます。

また、双務契約については、相手方の同時履行の抗弁権を失わせます。

さらに、債務者は債務の履行について、注意義務を軽減され、故意または重過失についてだけ責任を負うことになります。

最後に、債務者は受領遅滞のために増加した弁済費用及び保管費用を債権者に請求することも可能です(民法485条参照)。

受領遅滞にある債権者が、その後の履行遅滞を理由として契約を解除するには、単なる催告では足りず、以後、提供があれば確実に受領すべき旨を表示する等、事故の受領遅滞を解消させるための措置を講じる必要があるとされています。

 

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