民法35~抵当権の効力~

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で、弁護士の佐藤です。久々の法律に関するお話です。

 

大分時間があきやした・・・。因みに、前回は、抵当権に関するお話でした。

 

で、本日も抵当権に関する問題のうち、本日は抵当権の効力についてです。

 

抵当権も物権である以上、それが侵害されたときには、物権的請求権を行使でき、さらに、不法行為に基づく損害賠償請求、期限の利益喪失の主張、増担保請求が可能となります。

 

ここで、侵害とは、目的物の交換価値が減少し、被担保債権を担保する力に不足を生じることをいいます。抵当権は目的物の利用権を設定者から奪うものではないので、設定者が目的物をその経済的用途に従って利用することは、抵当権を侵害するとはいえません。

 

次に、物権的請求権の行使ですが、当の行為が通常の使用収益権能の範囲を超え、担保価値の減少をきたしたときは、付加分性から物権的請求権、具体的には妨害排除請求権の行使が認められます。

 

例えば、設定者が建物の一部を解体し、その依頼を受けた第三者が解体後の木材を搬出しようとした場合、建物がまだ存続しているため抵当権も存続しており、その木材にも抵当権の効力が及んでいることから、抵当権者は第三者に搬出の禁止を請求することができるのです。

 

この点、従来は、抵当権は非占有担保であることから、抵当権者は物上請求、代位請求により明渡しを求めることはできないとされていたのですが、不法占拠により競売における売却価額の下落の恐れ等交換価値に実現が妨げられ、優先弁済請求権の行使が困難になるような状態があるときは、抵当権者は、所有者に対して有するその状態の是正を求める請求権を保全するために、所有者の不法占拠者に対する妨害排除請求権を代位行為し、直接の明渡しを求めることができることになりました(最高裁平成11年11月24日判決参照)。

 

さらに、抵当物が毀損され、被担保債権の満足が得られなくなる場合に、その弁済不足額についてのみ賠償を請求することができます。

 

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