民法25~民法281条(地役権の付従性)~

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弁護士の佐藤です。

さて、本日も前回につづき、地役権についてのお話です。今回は、地役権の付従性に関するお話です。

民法281条は、

  1. 地役権は、要役地(地役権者の土地であって、他人の土地から便益を受けるものをいう。以下同じ。)の所有権に従たるものとして、その所有権とともに移転し、又は要役地について存する他の権利の目的となるものとする。ただし、設定行為に別段の定めがあるときは、この限りでない。
  2. 地役権は、要役地から分離して譲り渡し、又は他の権利の目的とすることができない。

と規定されています。

これは、地役権が土地(要役地)の便益のために存在する権利であることから、その付従性を定めたものです。

まず、要役地の所有権が移転すればこれに随伴して地役権も当然に移転します。この場合、要役地につき所有権移転登記を経由すれば、地役権について移転登記がなくても地役権の取得を第三者に対抗することができます(大判大13年3月17日判決参照)。

他方、承役地の所有権が移転した場合、要役地の所有者が承役地の譲受人に通行地役権を主張するためには、原則として登記を要します(民法177条参照)。しかし、通路の継続的使用の事実が客観的に明らかで、かつ、そのことを譲受人が認識可能であれば、善意でも、譲受人は第三者にあたらないとされています(最高裁平成10年2月13日判決参照)。

1項本文は、要役地上に地上権、賃借権などを設定した場合、これらの権利者は地役権を行使することができる旨の規定です。そして、同様に、要役地上に抵当権を設定するとその効力は地役権に及び、競売の際、競落人は土地所有権とともに地役権をも取得することとなります。

なお、上記の場合、原則として承役地所有者の承諾を要しませんが、設定行為によりこれらを禁止もしくは制限することはできます。ただし、この特約は登記をしなければ第三者に対抗することができません。

 

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