民法24~民法280条(地役権の内容)~

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弁護士の佐藤です。

さて、前回までは、地上権についてお話してきましたが、今回から、同じ物権の中でも、地役権に関することをお話していきます。地役権とは設定行為で定めた目的に従い、他人の土地を自己の土地の便益に供する権利のことをいいます。

地役権の規定は、民法280条から規定されています。民法280条は、

地役権者は、設定行為で定めた目的に従い、他人の土地を自己の土地の便益に供する権利を有する。ただし、第三章第一節(所有権の限界)の規定(公の秩序に関するものに限る。)に違反しないものでなければならない。

と規定されています。

前述のとおり、地役権は、他人の土地を自己の土地の便益に供する権利であり、その内容は設定行為により定まります。地上権とことなり、使用目的は限定されません。しかし、前にお話した相隣関係に関する強行規定に反することができません。

地役権は、他人の土地利用という点では賃借権、地上権等と異なりませんが、地役権は2つの土地の利用を調整する機能を果たす点に特色があります。その点では、相隣関係と共通するものの、地役権は当事者間の契約によって設定されるのに対し、相隣関係は法律上当然に発生するものです。

なお、地役権の内容としては、要役地の使用価値が客観的に増大するものでなければ設定できず、個人的便益のよる場合は設定できません。

次に、要役地とは利用をなす側の土地、承役地とは利用される側の土地をいいますが、要役地と承役地とは隣接していることを要しません。

また、地役権者は、承役地を全面的、独占的に使用するものではないので、同一の土地を承役地として数個の地役権が成立することができます。例えば、Aさんのために通行地役権が設定されている土地上に、重ねてBさんのために、眺望地役権を設定することができるのです。

なお、期間については、永久とする地役権の設定も可能とされています。しかし、地役権設定の対価として地代そのたの報酬の支払を約しても、登記のみちがないため、第三者に対抗できず、かかる約定をなした当事者間で債権的効力を有するにすぎません。

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