民法22~民法265条(地上権)~

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弁護士の佐藤です。

台風がいってしまってから、暑い日が続きますね。もうすぐ嫌いな梅雨がやってくるのでしょうか。

さて、前回までは、共有関係についてのお話をしてきましたが、今回は地上権についてです。

地上権とは、あまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、他人の土地を借りて、建物などの工作物や樹木その他を所有するために、その土地を使用することができる権利をいいます。また、工作物などを所有するために、他人の土地・地下・空間の使用について設定される物権のことをいいます。賃貸借契約と似ていますが、賃貸借契約は債権であるのに対し、地上権は物権である点で異なります。

地上権については、民法265条の規定があります。

民法265条は、

地上権者は、他人の土地において工作物又は竹木を所有するため、その土地を使用する権利を有する。

と規定されています。

条文の規定どおり、工作物や竹木を所有するための権利であり、耕作を目的として地上権を設定することはできません。耕作を目的とした場合は、永小作権になります。

賃貸借契約と異なる点ですが、地上権の場合は、地代は必ずしも要素にはなりません。また、地主は、自ら土地を使用することはできませんが、地主の負う義務は、賃貸借契約と異なり、地上権者の土地の使用を妨げてはならないという消極的義務を負うだけで、土地の修補義務は原則としてありません。さらに、地上権は、賃借権と異なり、地主の承諾を要せず、譲渡したり対象地を第三者に賃貸することができます。

もっとも、譲渡等を禁止する特約も有効ではありますが、登記のみちがないため、第三者に対抗することができません。

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