民法18~民法242条(不動産の附合)~

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弁護士の佐藤です。

GWが終わってしまい、連休明けは感覚を取り戻すのに、ちょびっと苦労したりします・・・。

さて、前回は相隣関係についてお話しましたが、今回から所有権関係の条文について見ていこうかと思います。本日は、不動産の附合に関する条文です。不動産の附合とは、不動産、主に建物になるのでしょうが、所有者がそれぞれ異なる場合で、不動産に結合した物の、その物の所有権は誰も物になるのかと言う問題です。

民法242条はこのように規定しています。

不動産の所有者は、その不動産に従として付合した物の所有権を取得する。ただし、権原によってその物を附属させた他人の権利を妨げない。

これは、所有者の異なる2個以上の物が結合して、社会通念上分離復旧が不可能ないし著しく困難となる場合、民法は社会経済的見地から、これを単独所有権に服せしめたのです。

ここで、「従として附合」するとは、分離復旧が社会通念上不可能か、社会経済上著しく不利益と認められるほど結合することを言います。従物より結合の度合いが密接であって、附合した動産が全く独立の存在を失い、不動産の構成部分になってしまう場合(強い附合)と、なお独立性を有する場合(弱い附合)がある。民法242条のただし書は、後者にのみ適用されます。

この条文による効果としては、附合が生ずると、「強い附合」は常に、「弱い附合」は原則として、不動産の所有者が附合した物の所有権を取得します。この場合、附着者は収去義務を負わず、償金請求権を取得します。

例外的に、「弱い附合」のうち、附着物が権原に基づいて附合させた動産については、その者が所有権を留保し、その結果、附着者は収去義務を負うことになります。

ここに、権原とは、当該不動産を利用し、物を附属せしめうる権利をいい、地上権や賃借権のことをいいます。

したがって、建物の増改築の場合、建物賃借人は増改築の権限はないものの、賃貸人の同意があれば権原があることになります。

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