民法改正~賃貸借終了による原状回復義務~

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弁護士の佐藤です。

 

 

さて、本日も民法改正についてのお話をしていきたいと思うのですが、本日は、賃貸借契約に関する改正点についてです。

 

不動産の賃貸借契約で問題となりやすく、これまでも多くのご相談があったものの一つに、賃貸借終了にともなう原状回復義務の範囲というものがありました。

 

 

建物の賃貸借の場合、そこに住んでいれば物が壊れたり、劣化したりするのが通常ですが、では、原状回復をする場合、貸主はどこまで回復する必要があるのかについては、民法上規定がありませんでした。

 

 

そこで、これまでは、多くの裁判例の積み重ねによって紛争解決がなされてきたところ、今回の改正によって、原状回復の範囲を、賃借物の損傷が生じた場合には、原則として賃借人が原状回復義務を負うものの、通常損耗(賃借物の通常の使用収益によって生じた損耗)や経年変化についてはその義務を負わないということが明文化されました。

 

 

通常損耗、経年変化にあたるか否かの線引きが実務上は難しいところもありますが、家具の設置による由佳、カーペットのへこみや設置跡などは通常損耗、経年変化にあたるのに対し、引越作業で生じたひっかき傷やタバコのヤニによる汚れなどは、通常損耗、経年変化にあたらないとされております。

 

 

今回は、これまでの解釈が明文化された形となりますが、先ほど述べたとおり、その線引きは難しく、特に不動産の場合には、入居前に、しっかり写真をとるなどの予防が必要であることにかわりありませんのでご注意ください。

 

 

では、本日もあとちょっと、気合いをいれてがんばります。

 

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