民法改正~賃貸人に地位の移行~

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弁護士の佐藤です。

 

今週もはじまりました。

 

本日は、午前中、破産事件の債権者集会、午後は、弁護士会で交通事故専門の法律相談となっております。

 

さて、本日は、久しぶりに民法改正についてお話したいと思うのですが、本日は前回同様、賃貸借契約に関する改正点です。

 

 

本日は、賃貸不動産、例えば、賃貸マンションで、借主がいる場合で、不動産の所有者が変わった場合についてです。

 

 

この点、現行法上には規定がなく、判例によって賃貸人の地位は、新所有者に移転するということとなっていたため、今回の改正で、その点を明文化すべく、賃貸人の地位は、新所有者に移転すること、ただし、新所有者が借主に賃料請求をする場合には、新所有者の不動産に所有権移転登記が必要との条項が設けられました。

 

 

もっとも、現実の賃貸借では、多数を賃借人がいる賃貸マンションなどで、投資法人が賃借人がいる賃貸不動産として取得した上で、賃借人との間の賃貸管理を引き続き、旧所有者に行わせるため、1棟ごと旧所有者に賃貸する、つまり、賃借人は新所有者との間で転借人となるという運用がなされる場合があります。

 

 

この場合、上記判例では、賃貸人の地位が当然に新所有者に移転してしまうため、多数の賃借人との間で、別途合意をする必要がある一方、同意を得るのが煩雑であるものの、同意を不要とすると、新所有者と旧所有者の賃貸借が終了すると賃借人は新所有者に対向できず、退去を余儀なくされる事態を招きかねません。

 

そこで、今回の改正で、例外として、旧所有者と新所有者の合意のみで賃貸人の地位を旧所有者の留保できるとし、新所有者と旧所有者の賃貸借契約が終了した場合には、賃借人と新所有者の賃貸借関係に移行するとの条項が明文化されました。

 

 

 

というわけで、本日は賃貸借契約の賃貸人の地位の移行についてのお話でした。

 

 

本日も花粉がかなり飛んでいるようなので、十分な花粉症対策をとってお出かけ下さい。

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