民法改正~危険負担~

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弁護士の佐藤です。

 

あっという間に1月が過ぎ去ろうとしております。

 

本日は、午後法テラス静岡で扶助審査、その後、静岡地裁で裁判の後、事務所で打ち合わせなどとなっております。

 

で、本日も民法改正について、簡単にお話をしていこうかと思うのですが、今回は、危険負担に関する改正点です。

 

 

そもそも、危険負担という言葉が聞き慣れないと思いますが、危険負担とは、双務契約、例えば、売買契約などの一方の債務が債務者の責めに帰すべき事由によらないで履行不能となった場合に、その債務の債権者の負う反対給付債務がどのような影響を受けるのかを決める制度です。

 

現行法では、民法536条が、

 

  1. 前二条に規定する場合を除き、当事者双方の責めに帰することができない事由によって債務を履行することができなくなったときは、債務者は、反対給付を受ける権利を有しない。
  2. 債権者の責めに帰すべき事由によって債務を履行することができなくなったときは、債務者は、反対給付を受ける権利を失わない。この場合において、自己の債務を免れたことによって利益を得たときは、これを債権者に償還しなければならない。

 

と規定しているとおり、債務者主義というものをとっておりまして、上記の場合、債権者の負う反対給付債務は消滅することとなります。

 

 

もっとも、現行法では、例外規定があり、民法534条は、

 

  1. 特定物に関する物権の設定又は移転を双務契約の目的とした場合において、その物が債務者の責めに帰することができない事由によって滅失し、又は損傷したときは、その滅失又は損傷は、債権者の負担に帰する。
  2. 不特定物に関する契約については、第401条第二項の規定によりその物が確定した時から、前項の規定を適用する。

 

と規定してあるように、特定物に関する物権の設定又は移転を双務契約の目的とした場合において、その物が債務者の責めに帰することができない事由によって滅失し、又は損傷したときなどの場合には、債権者主義を採用し、上記の場合、債権者の負う反対給付債務が存続するということになります。

 

 

しかし、特定物に関する物権の設定又は移転を双務契約の目的とした場合において、その物が債務者の責めに帰することができない事由によって滅失し、又は損傷したときに債権者主義を採用すると、例えば、建物の売買契約の締結直後にその建物が地震によって滅失した場合にも買主は代金を支払う義務を負うことになるのですが、この結論は、債権者に過大なリスクを負わせるもので不当ではないかという指摘がされていました。

 

 

そこで、今回の改正で、特定物に関する物権の設定又は移転を双務契約の目的とした場合において、その物が債務者の責めに帰することができない事由によって滅失し、又は損傷したときは、債務者主義をとることを採用し、併せて、以前お話した契約解除の要件に関する見直しに伴い、効果を反対給付債務の消滅から反対給付債務の履行拒絶権に改めるという改正がなされています。

 

 

 

というわけで、本日は危険負担に関する改正点についてお話しました。

 

 

夕方くらいから久しぶりに雨が降るようですね。

 

 

外出の際はお気を付けください。

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