民事執行2~債務名義について~

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弁護士の佐藤です。

今日は暖かくて気持ちがよいですね。

さて、前回から民事執行についてお話しておりますが、本日は債務名義についてです。

強制執行をするためには、必ず債務名義というものが必要になります。

あまり聞き慣れない言葉だと思いますが、訴訟を担当する裁判所と執行を担当する裁判所は異なります。訴訟を担当する裁判所をじ受訴裁判所といい、執行を担当する裁判所を執行裁判所といいます。

このように訴訟を担当する裁判所と執行を担当する裁判所が異なるため、執行裁判所からすれば、どのような債務について、どの範囲において、誰が、誰に対して執行を申し立てているのか知らなければいけません。そこで需要になるのが、判決などの債務名義です。

しかし、単に判決があるというだけでは、執行できるとは限りません。判決がでても、控訴している場合もあるからです。

そのため、執行手続では、単なる債務名義ではなく、執行力ある債務名義が必要になります。これは、債務名義に受訴裁判所が執行を進めて良いですよというお墨付きを与えたものです。これにより、執行裁判所は債務名義に明確に書かれた範囲において安心して進行手続を進められるわけです。

次に、債務名義となるものは、判決や和解調書だけではありません。公正証書も債務名義となります。

公正証書とは、これまで何度もお話してきましたが、契約をする際などに公証人に作成してもらう公文書です。通常の契約書は当事者間で作成するもので、あくまで私文書です。執行をするためには、こういったものを証拠に判決をもらわなければいけません。

しかし、契約を交わす際に当事者同士で合意の上、公正証書を作成した場合、契約を守らなかったら強制執行をすることができる旨の記載、これを執行認諾約款と言いますが、この記載があれば、判決を得ることなく、公正証書を作成名義として執行を行うことができるのです。以前、離婚の話で、公正証書を作成した方がいいといったのはこのことです。

 

 

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