成年後見市町村申立

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弁護士の佐藤です。

 

本日はどんよりしたお天気で、肌寒いですね。気温が変わりやすい時期なので、体調管理にはくれぐれもご注意を。

 

本日は、午前中、裁判2件、午後は福祉関係の法律相談の担当でございました。

 

裁判は、1件無事和解ができ、毎度思うことですが、ほんの少しだけほっとする瞬間です。

 

 

で、午後の福祉関係の法律相談ですが、判断能力を失いかけている方の財産管理に関するものというのが非常に多い印象を受けます。

 

ここで、判断能力を失っている、ないし失いかけている方の財産管理というと、法的には後見、保佐、補助の手続が想定できます。

 

成年後見でいうと、申立人としては、民法上、7条に規定があり、民法7条は、

 

精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者については、家庭裁判所は、本人、配偶者、4親等内の親族、未成年後見人、未成年後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人、補助監督人又は検察官の請求により、後見開始の審判をすることができる。

 

としています。

 

ここで問題となるのは、判断能力を欠く者に親族がいない、ないし疎遠となっている場合です。

 

民法上、上記のとおり、検察官があげられているものの、あまり機能していないといっていいでしょう。

 

その場合には、市町村申立といって、老人福祉法32条が、

 

市町村長は、六十五歳以上の者につき、その福祉を図るため特に必要があると認めるときは、民法第七条、第十一条、第十三条第二項、第十五条第一項、第十七条第一項、第八百七十六条の四第一項又は第八百七十六条の九第一項に規定する審判の請求をすることができる。

 

等規定しているように、市町村長が、成年後見制度を利用したくても、申し立てることのできる配偶者や四親等内の親族がおらず、申し立てることが出来ない場合、市長が代わりに家庭裁判所へ申し立てることができるのです。

 

 

したがって、身よりがなく、財産管理が心配な場合には、この手続の利用ということになるのですが、当然、時間もかかるし、その間にも財産が減っていくこともありうるので、福祉関係の相談を受けると、現行法のもとでは、限界を感じることが多々あります。

 

 

立法の問題だと思ってしまいますし、人の財産が絡んでくる以上、厳格な手続を踏んでいかなければいけないのはわかるのですが、例えば、認知症でも、程度の問題があるように、もう少し、柔軟に行政が個別案件に対応できる規定があってもいいのかと思います。

 

 

これから、さらに高齢化社会はすすんでいくので、大きな課題ですね。

 

というわけで、立法がからむ相談は、いつも頭がすっきりせず終わってしまうので、モヤモヤした気持ちになってしまいますが、まだまだ気合を入れてがんばります。

 

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