情報流出事件高裁判決

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弁護士の佐藤です。

 

さて、本日も名誉毀損の判例のご紹介を、と思っていたのですが、先日までプライバシー侵害の判例をご紹介していたところ、先日、プライバシー侵害に関するあらたな判決がでたので、本日は、そのお話を。

 

毎日新聞のネットニュースによると、ベネッセコーポ-れーションの個人情報が流出した事件で、

 

「ベネッセコーポレーションの情報流出事件を巡り、被害に遭った顧客らが損害賠償を求めた控訴審判決で、東京高裁は27日、同社とグループ会社『シンフォーム』に、1人当たり2000円の支払いを命じた。この事件でベネッセに賠償を命じる判決は初めて。」

 

とのこと。

 

 

この件は、一審の東京地裁では、個人情報の管理を委託されていたシンフォームに対してのみ責任を認めていたのに対し、

 

 

「今回判決が出た訴訟は2件で賠償支払い対象は5人。萩原秀紀裁判長は、個人情報の管理を委託されていたシンフォームが、漏えい対策を講じる義務があったのに怠ったと認定。ベネッセについても『監督する注意義務があった』として過失責任を認定した。」

 

 

ということです。

 

さらに、記事は、

 

「事件では、子どもや保護者の名前、住所、生年月日、電話番号などが流出した。萩原裁判長は『漏えいによる不快感や不安感が抽象的だったとしても、何らかの精神的苦痛を生じさせることは避けられない』として、プライバシー侵害に伴う損害を認めた。賠償額は、ベネッセが500円相当の金券を配布したことなどを考慮し、1人当たり2000円とした。」

 

 

としております。

 

 

判決をすべて読んでいるわけではないので、ベネッセの監督注意義務違反を認めることがどうなのか判断がつきかねますが、本件は、委託先の従業員が個人情報を漏らしたというものであり、シンフォームは当然としても、ベネッセの監督義務違反は少々厳しい判断なような気が個人的にはしています。

 

 

慰謝料の額についてはどうなのでしょう・・・。

 

 

実害がないとはいえ、情報がどのように使われるかという不安感は、以前よりもずっと増していると思われるので、もう少し高額な慰謝料を認めてもよかったのかと思います。

 

 

というわけで、本日は、個人情報漏洩事件を取り上げてみました。

 

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