勾留理由開示手続

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弁護士の佐藤です。

 

 

月、火は事務所で打ち合わせや起案などをしていたのですが、ようやく本日から裁判期日がありまして、日常が戻って来たような感じがします。

 

 

ところで、昨日、カルロス・ゴーン氏の事件について、勾留理由開示公判の記事が沢山でておりました。

 

 

この勾留理由開示手続とは、勾留されている被疑者・被告人やその弁護人、法定代理人等一定の者からの請求に基づいて、裁判官がいかなる理由で勾留したかを明らかにする手続をいい、憲法上保障されている手続です。

 

この勾留理由の開示は、公開の法廷でしなければならないものとされ、勾留理由開示の法廷は、原則として被疑者及び弁護人が出頭しなければ開廷することができません。

 

 

 

 

もっとも、この手続自体は、現在、実務上、ほとんど利用はされておりません。

 

 

公開の法廷で開かれるため、例えば、接見禁止がついて、家族との面会ができない被疑者が家族と顔を合せることができるといったメリットもあることはあるのですが、理由を開示するといっても、裁判官から、「逃亡のおそれがある」とか、「罪証隠滅のおそれがある」などと、勾留の理由が抽象的に示されるだけで、あまり実益があるとはいえないからです。

 

したがって、この手続がおこなわれることが非常に少ない以上、この手続をしっている方も少ないのではないのでしょうか。

 

 

では、なぜ、ゴーン氏がこのタイミングで勾留理由開示請求をしたのかは、ゴーン氏の弁護人にしかわかりませんが、色々な報道がなされる中、ゴーン氏の口から、無罪主張を直接させるということが狙いだったのではないでしょうか。

 

 

刑事の弁護人、特に否認事件をやっていると、けっこうマスコミの記事の書き方、そして、世論に与える影響というものも気になったりします。

 

 

話はかわりますが、先日公判で判決があったあおり運転による死亡事件も、正直、世論の影響から、無罪はあり得ないという風潮が出来上がっていたと思います。判決に文句をいうつもりはありませんが、感情を貫にして、構成要件や罪刑法定主義といった観点から考える戸、正直、微妙な感じも、個人的にはしております。

 

 

 

今後の裁判の展開がどうなるかわかりませんが、弁護人の戦略としては、なかなか興味不深いものがありました。

 

 

というわけで、本日も一生懸命がんばります。

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