労働問題18~労災保険における業務起因性について~

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弁護士に佐藤です。

本日も労災保険についてお話しますが、本日は、業務災害と認められるための要件についてです。

労災保険法において、労災保険給付が認められるためには、「業務起因性」が存することを要します。

つまり、労働者が労働契約に基づいて事業主の支配管理下にある状態という業務遂行性を前提として、業務又は業務行為を含めて、「労働者が労働契約に基づいて事業主の支配管理下にある状態」に伴う危険が現実化したものと経験則上認められることが必要なのです。

そして、業務起因性が認められるためには、業務と災害との間に相当因果関係の存在を必要とします。最高裁も、この点に関し、国家公務員災害補償法上の問題でしたが、「職員が公務に基づく負傷又は疾病に起因して死亡した場合をいい、右負傷又は疾病と公務との間には相当因果関係のあることが必要であり、その負傷又は疾病が原因となって死亡事故が発生した場合でなければならない」としています(最高裁昭和51年11月12日判決)。

そして、労災保険について、しばしば争いになるのが、業務と災害との間にこの相当因果関係があるといえるのかどうものです。

次回以降、この相当因果関係の有無が争われた事案をもう少し詳しく検討していこうと思います。 

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