労働問題15~セクハラについて③~

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弁護士の佐藤です。

前回お話したとおり、前回は、セクハラ行為に対する対応について、会社を訴える場合、前回は使用者責任(民法715条)についてお話しましたが、今回はもう一つの法律構成についてです。

それは、債務不履行とよばれるものです。

債務不履行責任とは、文字通り、会社が負う債務を会社が履行しないということです。

そして、ここでいう債務とは、職場環境配慮義務というものです。つまり、会社は、従業員との労働契約において、職場環境配慮義務があり、職場においてセクハラが行われないように職場環境整備をすることが必要だというものです。

この配慮義務は、判例においても「使用者は被用者に対し労働契約上の付随義務として、信義則上職場環境配慮義務、すなわち、被用者にとって働きやすい職場環境を保つように配慮すべき義務を負っている」として、認められています(津地裁平成9年11月5日判決)。

なお、同様の規定は、前々回お話した雇用機会均等法11条2項にも規定されています。

上記規定は私法上の義務を当然に定めたものではありませんが、セクハラにおける会社の債務不履行責任の有無を判断する上では、この指針の内容を参考にすることが有用といえるでしょう。

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