労働問題14~セクハラについて②~

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弁護士の佐藤です。

前回はセクハラについてお話しましたが、今回もセクハラについてです。

セクハラについて責任を負う者は、なにも、セクハラ行為を行ったものだけとはかぎりません。

会社の責任も当然でてきます。

雇用機会均等法では、「事業主は、職場において行われる性的な言動に対するその雇用する労働者の対応により当該労働者がその労働条件につき不利益を受け、又は当該性的な言動により当該労働者の就業環境が害されることのないよう・・・雇用管理上必要な措置を講じなければならない」(11条1項)と規定され、事業主のセクハラ防止義務を定めると同時に、同条2項に基づき、「事業主が職場における性的な言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置についての指針」を定めています。

セクハラ行為を行った個人に対する損害賠償請求については前回お話しましたが、その会社に対しては、まず、使用者責任(民法715条)に基づき、損害賠償請求をすることが考えられます。

使用者責任とは、簡単にいえば、労働者が事業の執行につき行った不法行為につき、会社も同様に責任を言うという規定ですが、ここでは、「事業の執行」と言えるかどうかが一番の問題になります。

事業の執行といえるかどうかは、①加害行為が外形上職務の範囲内と認められること、または、②職務に関連して行われたことが必要になります。特に、②といえるかどうかが問題となりますが、これについては、加害者と従業員の職場での地位・関係等、諸々の事情を総合的に考慮して判断していくことになるでしょう。

次回は、会社を訴えるもう一つの法律構成についてお話します。

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