刑事事件15~被害回復給付金制度について~

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弁護士の佐藤です。

さて、本日も刑事事件のうち、犯罪の被害者側からみた手続、制度をご紹介します。

前回は被害回復として損害賠償命令制度のお話をしました。これは、民事裁判と同様の手続を、短期間に刑事裁判を担当した裁判官に審理してもらうという制度でした。

今回は、被害回復給金制度というものです。

これまで、振り込め詐欺やヤミ金融などの財産被害の犯罪では、犯人が捕まっても、犯人がそのような犯罪によって得た利益の没収や追徴が禁じられていたために、泣き寝入りをせざるをえませんでした。

しかし、組織犯罪処罰法の改正(平成18年12月1日から施行)により、詐欺罪や高金利受領罪(出資法違反)などの財産犯は、その犯罪が組織的に行われた場合やいわゆるマネーロンダリングが行われた場合、犯人から財産をはく奪することでできるようになったことから、その財産を元に、被害回復給付が可能となったのです。

被害回復給付金制度は、そのような被害者に一定の要件のもとに被害回復を図る制度です。

これは、一定の財産犯等の犯罪行為によりその被害を受けた方から得た財産等を犯人からはく奪(没収・追徴)する刑が確定した場合、はく奪した「犯罪被害財産」を金銭化して「給付資金」として被害者に支給する制度です。

詐欺罪、恐喝罪などの財産犯以外に出資法における高金利受領罪も含まれます。その手続きが開始されることが決定されると、被害者は、担当している検察庁に申立、支給すべきとの「裁定」が出ると、支給されるというものです。

話は変わりますが、刑事事件についてのお話はとりあえず、今回で最後にしようかと思います。

 

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