刑事事件13~被害者参加制度について~

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弁護士の佐藤です。

3月も半ばだというのに、寒い日が続きますね。みなさんも、風邪などには気を付けて下さい。

さて、前回までは、どちらかというと被告人、被疑者の立場からみた刑事事件の手続、問題をお話してきましたが、本日は、犯罪の被害者の側からみた手続についてお話します。

これまでの刑事事件では、犯罪の被害者は、蚊帳の外のいる状態でした。というのは、自分が犯罪の被害者であるにもかかわらず、刑事事件の裁判では、できることといえば傍聴することくらいです。被告人に対し、話をし、意見を述べるのはあくまでも検察官でした。

しかし、犯罪の被害者からすればたまったものではありません。

そこで、平成20年12月1日から、被害者参加制度というものができました。

これにより、殺人、傷害などの故意の犯罪行為により人を死亡させたり、傷つけた事件や、強姦・強制わいせつ、逮捕・監禁、自動車運転過失致傷などの事件の被害者、被害者が亡くなった場合及びその心身に重大な故障がある場合におけるその配偶者・直系の親族若しくは兄弟姉妹などの方々が、刑事裁判に参加して、公判期日に出席したり、被告人質問などを行うことができるようになったのです。

被害者参加制度を利用したい場合には、被害者や遺族の方が刑事裁判への参加について、事件を担当する検察官に申出ることで手続が始まります。申出を受けた検察官は、被害者が刑事裁判に参加することに対する意見を付して裁判所に通知します。そして、裁判所が被告人又は弁護人の意見を聴き、犯罪の性質、被告人との関係その他の事情を考慮し、相当と判断して許可した場合には、被害者参加人として刑事裁判に参加できます。

被害者参加人になった場合には、まず、公判期日に法廷で、検察官席の隣などに着席し、裁判に出席できます。また、証拠調べ請求や論告・求刑などの検察官の訴訟活動に関して意見を述べたり、検察官に説明を求めることもできます。また、必要と認められる場合に、被告人にも質問ができ、証拠調べが終わったあと、事実または法律の適用について、法廷で意見を述べることができます。

 

次回は、被害者参加制度と同様に、被害者のための制度である損害賠償命令制度についてお話します。

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