不動産に関する問題9~マンション管理に関する問題について~

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弁護士の佐藤です。

本日も不動産に関する問題のうち、マンション管理に関する問題について簡単にお話したいと思います。

マンション管理に関する問題は、その相談内容が非常に多岐に渡ります。また、マンション管理に関する問題には、民法のほか、区分所有法など様々な法律が関係してくる可能性もあります。

そこで、今回は事例ごとに、法律問題を考えていきたいと思います。

まず、マンションには管理組合というものがあります。そして、マンションの一室の所有者は管理組合に加入し、管理費などを支払っています。では、この管理組合に加入しないということができるのでしょうか?

結論は、NOです。

マンションの一室を購入した人は、その部屋の区分所有者と呼ばれます。そして、区分所有者は、建物ならびにその敷地等の管理を行うための団体、すなわち管理組合の構成員になるのですが、区分所有法では、管理組合をこの区分所有者全員の強制参加の組織として規定しているため、管理組合には加入しないということはできないのです。

次に、管理組合には管理規約というものがあります。管理規約を区分所有者が遵守することは当然ですが、区分所有者から一室を借りている者に対しても、管理規約を遵守させることはできるのでしょうか?

これは、可能です。先ほど述べた区分所有法は、マンションの所有者だけでなく、それを借りている人にも効力が及ぶとしているからです。

次に、管理費の問題としては、管理費を滞納する区分所有者がいた場合どうしたらよいでしょうか?

まず、一般の債権が10年で時効になるのに比べ、マンションの管理費、修繕積立金等の債権は、5年と消滅時効は短くなっております。したがって、ずっと放置しておくわけにはいきません。

この場合の特殊な手続としては、先取特権に基づく差押の手続をとることができます。管理組合が区分所有者に対して有する債権については、その者の区分所有権及び建物内にある動産に先取特権を有しているため、これに基づいて競売の申立をすることができるのです。順番としては、まずは動産、動産でも足りない場合に、区分所有権、つまりマンションの一室を競売にかけることになります。ただし、そのマンションの一室に抵当権が付いている場合には、抵当権が優先されてしまうため、あまり意味がないといえるでしょう。

その他の方法としては、通常の手続のように、支払督促、少額訴訟、民事調停、裁判などで回収していくほかないといえます。

それでは、マンションの管理費を滞納していた区分所有者が、区分所有権、つまりマンションの一室を売却した場合、新しく購入した区分所有者に、未納の管理費を払えということはできるのでしょうか。

購入した人からすれば、どうして自分が滞納したわけでもないのに、他人の未納分を支払わなければならないのかと思われるかもしれませんが、区分所有法では、新しく購入した区分所有者には未納分を支払う義務がある旨規定されています。

上記の事例は、ほんの一例であり、マンション管理に関する問題は、最初に述べたとおり色々なものがあり、関連する法令も沢山あります。また、マンション管理に関して問題を抱えている組合の方、または、マンション管理組合から不当な扱いを受けている方は、是非当事務所までご相談ください。

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