不動産に関する問題10~境界確定について~

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弁護士の佐藤です。

不動産に関する問題をテーマにしたお話も本日で10回目となりました。

10回目のお話は、境界確定についてです。

境界をめぐる紛争は意外と多く存在しております。それは、境界というものが、目に見えるわけではく、近隣住民の相互に認識にズレがあること、そもそも公図自体が不正確なことが多いことなどがあげられます。

土地の境界は、土地の価格に直結するものであり、また固定資産税などにも関係するため、当事者が簡単に妥協できるものでもなく、争いになりやすいものであります。

境界確定の争いについては、手続きとして主に2つあります。

1つは、筆界特定制度です。

筆界特定制度というのは、平成18年1月20日より利用できるものになったもので、 法律上の境界を、筆界特定登記官が各地の法務局長が任命する筆界調査委員の意見を参考にしながら公的に示すものです。

しかし、この登記官の筆界の特定は、行政処分ではなく、したがって、法的な拘束力はありません。

したがって、その結果に納得できない当事者は訴訟を起こすことになります。

その訴訟というものが、境界確定訴訟と呼ばれるものです。

この境界確定訴訟の特色は、法律上特別な規定はないものの、裁判所は当事者の主張に拘束されずに確定することができ、通常の訴訟のような当事者の合意による解決は許されません。裁判所は棄却することも許されず、判決をしなければいけません。

もっとも、当事者としては、立証は必要となります。その際の資料や判断材料としては、当事者の占有状況、公簿面積との対比や、両地の面積比率、公図その他、古図、土地台帳付図、境界木、境界石などになります。

境界確定は、資料の取得など非常に複雑かつ技術的で、専門家の意見や判断も必要になる分野です。是非、境界でお悩みの方は、弁護士などの専門家にご相談ください。

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